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小川洋子氏「琥珀のまたたき」を読みました。

 

作家「小川洋子」さんが書く小説が好きです。

 

 

新刊が出ると

 

一刻も早く手に入れたい!と

 

本屋さんに走ります。

 

新刊コーナーで彼女の本を見つけたら、

 

傷つけないように、

 

驚かせないように(本を、ですよ?)

 

そうっと、そうっと

 

可能な限り、静かに、やさしく持ち上げます。

 

 

 

9月10日に発売になった新刊

 

琥珀のまたたき」

 

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想像以上の作品でした。

 

 

今も余韻が自分の身体に纏わりついているようで、

 

ふわふわと落ち着きません。

 

 

 

 

彼女の作品に登場する人物は

 

概ね、なにかとても大切なものを喪失しています。

 

そして片方で誰かが、

 

小さな、そしてささやかなものを収集しています。

 

 

 

まるで

 

 

取り返しのつかない喪失を

 

なにか他のもので埋め合わせしようとするみたいに。

 

 

軽くなった天秤の反対側に、

 

なにか別のものを乗せることで、

 

世界をバランスさせようとするみたいに。

 

 

大切なものが失われた世界に

 

何かを加え続けることで

 

どこかに均衡を保つ、

 

水平線のような一線を

 

確保しようとするかのように。

 

 

登場人物の「収集」にかける真摯さは、

 

いつも「喪失」の悲しみをいっそう際立たせ、

 

その痛ましさは、

 

ますます読み手に深く迫ってきます。

 

 

なので、いつも私は、

 

彼女のことを

 

「喪失と収集の作家」

 

と呼んでいます。

 

 

 

悲しみを表現するのに、

 

彼女のように上品な手法を持つ作家は他に知りません。

 

 

 

あまりにも好きすぎて、

 

サイン会にまで出かけたことがあります。

 

 

恋人と会うときでも

 

ここまでは、と思うくらいに 

 

どきどきしました。

 

 

目の前の作家・小川洋子氏は

 

小柄で華奢な

 

とてもとても美しい人でした。

 

 

こんな小さな身体から

 

あんなにすごい物語が生まれるのかと驚きました。

 

 

 

幸いなことに私は彼女よりも年下なので、

 

がんばって長生きしたら

 

彼女の作品を最後の一作まで読むことができるはずです。

 

こんなに幸運なことってあるかしら、って思います。

 

 

(死んだ後に新刊が出たりしたら

どうしたらいいんでしょう?

仏壇にお供えしてもらったら、

読めたりするものなんでしょうか?ねえ?

絶対あきらめきれないと思うんですよ・・・)

 

 

 

また今日から、

 

彼女の次の新刊を待つ日々の始まりです。

 

 

 

目の前には深い深い本の森が。

 

 

遠くにちいさな、華奢な鳥が見えます。

 

 

とても小さな身体なのに、

 

ひとたびその鳥が歌い出すと、

 

心がふるえるほどの美しい声が聞けることを

 

私は知っています。

 

 

茂みの下にこっそりと隠れながら、

 

美しい鳥が、驚いて飛び立ってしまわないように

 

動かないように、

 

驚かせないように、

 

息をひそめ

 

じっと待つ日々。

 

 

早く新刊が出ますように。

 

 

楽しみで待ちきれません。

 

 

 

(新刊なので、中身には触れないようにしました。

おしゃべりなので、話し出すとネタバレしそうなのでね・・・。

いつも中身を先にしゃべってしまって、

周囲にすっごく!!!怒られるんですよ・・・。とほほ。

でもおもしろいことは確かですので、

興味のある方はぜひ本屋さん、もしくはアマゾンへGO!

あ、もちろん他のネット書店でも可!)