小学校での読み聞かせで気をつけたい3つのこと。

みなさま、こんばんは。

 

先日、今年最後の読み聞かせに行って参りました。

今回読んだ絵本はこちら。(ちなみに1年生が対象です。)

 

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「おおかみペコペコ」 宮西達也:著

お腹が空いたおおかみペコペコが見つけたのは・・・「ダイコン」。

1本2本・・・バクバクバク。10本20本、もぐもぐもぐ・・・ダイコンだって悪くないけど、ほんとはネズミやウサギ、ニワトリやブタなんかが食べたいなあ・・・。

 

くりかえしのフレーズが楽しくて、子ども達の反応も上々、読み手も楽しくなる1冊。

読み聞かせにぴったりの絵本です。

 

もう1冊。

 

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「おばけだじょ」 tupera tupera:著

こわいじょ、こわいじょ、おばけだじょ・・・カラフルで明快な絵、ちょっと意外な展開、おもしろくって楽しい、印象的なお話し。

 

短めで勢いのある絵本で、低学年の子どもたちに特にオススメ。

読み終わって教室から出るときにはもう、室内で「おばけだじょ!」の声が飛び交っていて、子どもたちが楽しんでくれたのがよくわかってうれしかったです。

 

 

 

今年も子どもたちにたくさんの絵本を読みました。

読み聞かせは授業とは違いますし、あくまでボランティア活動ですから、あまり難しいことや、レベルの高いことは求められていません。

けれども、いくらボランティアで子どもたちが相手とは言え、最低限これだけは気をつけた方がいいということもあります。

今日はそれを3つほど紹介したいと思います。

 

1.親切すぎない。

世間には、小さい子どもを相手にすると、やたらと手取り足取りしてしまいたくなるという人がいます。女性は特にその傾向が強い気がします。

絵本を読んでいて少し難しい言葉が出てきたとき、そういう「親切な人」は往々にして、読むのを中断し、いちいち言葉の意味を説明し始めたりします。

 

たとえば「かまど」「鋤・鍬」「厨(くりや)」など。でも・・・。

 

不要です。

 

確かに昔ばなしなどには、現在使われていない言葉も出てきますが、その意味を補完するために、挿絵がとても上手に活用・工夫されています。

子どもたちは、読み手の話を聞きながら、一生懸命挿絵を見ていますから、いちいち説明しなくても大丈夫ですし、なにより、物語の世界に入り込もうとしている子どもたちを、何度も現実の世界に引き戻す必要はありません。

知らない単語があったとしても、子どもたちは前後の脈絡で意味を汲み取ろうと努力しています。どうしても気になるときは、読み終わってから説明してあげた方がいいと思います。

 

2.感想を押しつけない。

読み終わった後で、「おもしろかったねー!」って自分で言う人がいます。

別にかまわないと思います・・・悪気があるわけじゃなし・・・。

でも、できたらおもしろかったかどうかは、子どもたち自身の心にゆだねてほしいと思います。

常に生活をともにして、言葉にせずとも何かが通じ合っている親子間の読み聞かせとは違い、小学校での読み聞かせというのは、不特定多数の「他人」に向ってするものです。

なにをおもしろいと感じ、なにをつまらないと思うかは、読み手の想像の範囲を超えています。

よかれと思って読んだ絵本が、まったく響かないこともあります。

共通の認識なんてありえないのです。それが当たり前なのです。

中には、

「ここでこう言われたから、この子は悲しかったんだねー。」

なんて解説をつける人や、

「こうなったらダメだから、こんな風に言われたら〇〇するようにしようね!」

なんてお説教を始める人もいますが、私はそんな光景に出くわすたびに、後ろにのけぞりそうになります。

読み聞かせは道徳の時間ではありませんし、自分の考えを開陳する場でもありません。

子どもたちがどんな感想を持ったとしても、それについてはそっとしておいてあげてほしいと思いますし、読み手の考えや倫理観を押しつける時間にはしてほしくないと思います。

 

3.改ざんしない。

自分で読んでみた絵本を、結末が気に入らないからと言って、勝手に変更してしまう人がいます。

びっくりしますが実在します。

でも、それは「余計なこと」の典型的見本のような行為です。

絵本や物語は、何十年、数百年もの時間を生き抜き、語り継がれてきたものや

新作であっても、何人もの目の肥えた「プロ」の手を経て、

今、私たちの目の前に、本の形になって存在しているのです。

 

素人が適当に手を加えて、もとのかたち以上のものになるような、そんな簡単なものではありません。

変更して、より素晴らしいものになるならともかく、たいていは「ぐだぐだになる」のが必定ですから、仮に絵本に気に入らない点があるのであれば、別の絵本を用意すればいいだけのこと、自分の意見は脇に置いて、とにかく素直に読むのが一番なのです。

 

 

・・・なーんてことを、目の前ですぐに、直接言えたらいいんですよ、本当は。

 

でも・・・読み聞かせのグループって、基本的にご近所の人たちで構成されているので、こんなこと、天地がひっくり返っても言えそうにありません。

「マミーさんって偉そうよねー、何様のつもりなんだろー。」

なんて言われたくないじゃないですか、ねえ?

 

こんなところで書き散らしていないで、直接言えたらいいんでしょうけれども、きっと何年経っても無理だと思います。とほほ。

 

お調子者に見えて、意外と気をつかって生きてるんですよ?

 

・・・ほんとですってば!

 

ということで、「角が立たない話し方講座」とかがあったら受けてみたいなあ、とつくづく思う今日この頃です。