日仏アニメソング事情
アニメの話しをすると歳がばれてしまいます。
歳がばれると悲しいお年頃になりましたが、フランスにいる友人と話すときは、初回放送年度が半端なくずれていることをお互い了承済みなので、気が楽です。
日本のアニメーションはフランスでも人気なので、NHKで「ベルサイユのばら」が再放送されることを話してみると、みんな大興奮。
レティシア「子どものころ泣きながら見てました!」
ニコラ「見てた見てた!知ってるよ!」
マイク「フランスでは”Lady Oscar”っていうんだよ!」
でも次の瞬間、彼らは口を揃えてこう言います。
「でも、主題歌が最悪なんだよね-。」
うん、主題歌?薔薇が散るやつ?嫌いなの?と聞くと、
「ちがーーう!!!」
で、教えてもらった動画がこちら。
Lady Oscar - Générique Fr - YouTube
えーっと、なんなんでしょうか、これはいったい...。
すみません、もう一回、言っていいですか?
「なんじゃこりゃ。」
あまりのことに言葉をなくす私。
彼らによると日本から輸入されたアニメーションの主題歌は大体みんなこんな感じになるんだとか。
レティ「どんなアニメも主題歌は日本の方が優れています!」
ニコラ「フランスのテレビ局はアニメに関しては、やっつけ仕事なんだよ!しょせん子ども向けって思ってるんだ。」
マイク「”らんま1/2”とかさ、大好きだったけど、主題歌は悲惨だったな。あ、でもまだ歌えるけどね。」
...フランス人の口から「らんま1/2」が出る驚き。
日本で有名になったアニメはみんな放送されてるんですね。
でも主題歌はみんな変えられていて、しかもほとんどが同じようなパターン。
なかでもショックだったのが「ルパン3世」。
Edgar, detective cambrioleur générique VF original ...
...もうどこから突っこんでいいのやら。
ニコラ「これ、フランスで放送されたアニメのなかではまだマシなほうだよ...。」
いやしかし、最初のアヒル、あれはいったい何でしょう?!
ニコラ「あれはアニメを輸入している会社のトレードマークみたいな...ほら、ジブリ映画だと、冒頭にトトロが出てくるだろ、あんな感じ!」
...制作会社でもないのに、そんなアピールが必要なんだろうか、という疑問はさておき、ルパン3世のオリジナルテーマ曲には、歌詞のないバージョンもありますし、そっちを使ってほしかったと思うのは贅沢でしょうか......せめて、せめてルパン3世だけでも...。
そんななか、オリジナルの曲を使った珍しいアニメが「キャンディ・キャンディ」。
Candy Candy Opening Frances - YouTube
やればできるじゃないですか(何様)
ニコラ「これは今でもピアノで弾けるよ。」
オリジナルを大事にしてほしい気持ちもありますが、なつかしい思い出を海の向こうにいる人たちとも共有できる...日本のアニメーションの偉大さに感動しています。
(最近ではオリジナル曲が使用されることも多いとか。あーよかった。)
ニコラとマイクに教えてもらった大量の日本アニメ主題歌、フランスバージョン。
聞いている間、私の顔はまさにこんな、
しょぼーん、だったと思います。