無人島ネタって結構使えます。

みなさま、こんばんは。

 

大昔のある日のことなんですが。

何気なく読んでいた雑誌の記事が気になりました。

内容は、「お化粧品」について。

 

無人島にひとつだけ持っていける化粧品があるとしたら、日本人は口紅を選ぶ。フランス人はマスカラを選ぶ。」

 

のですって。

・・・ほんとかな?って思いました。

 

無人島にたったひとつ持っていけるお化粧品があるとしたら。

 

口紅・・・かなあ・・・?

確かにマスカラを持っていく気にはならないけど。

私ならアイラインかな。アイブローとしても使えそうだし。(←どうでもいい。)

 

ま、私が持っていきたいお化粧品の情報についてはどうでもいいのですが、

その記事があまりにも印象的だったので、以来、

無人島にひとつだけ持っていくとしたら」

のお題は、私の大のお気に入りになりました。

 

たとえば。

無人島に1冊だけ持っていけるとしたら、その本は?」

とか、

「ライターとナイフ、無人島に持っていけるとしたらどっち?」

とかね。

 

特に夫とその話しをすると、意外と盛り上がります。

マンネリ化した夫婦の会話に落とす、ささやかな刺激物としていい感じなのです。

よく覚えているのは本の話し。

 

無人島に1冊だけ持っていける本、何がいい?

 

夫「うーん。「聖書」かな。」

 

せ、聖書?!

それは意外。なんで?

 

夫「今までの人生で一番縁のない世界だから。知らないことばっかりで、退屈しなさそう。しかも、冒頭の、「○○の子どもは××で~」のくだりで毎回寝そうだから、読むの時間かかりそうやん?長いこと楽しめるんちゃう?」

 

そ、その発想はなかった・・・。

私なら、やはり今一番好きな作家さんの、一番のお気に入りの本を選ぶと思うのですが、夫との考え方があまりにも違うことに、びっくりしました。

そしてその違いこそが「おもしろいなあ!」って感じたのです。

毎回、こんな風に意外な発見をもたらしてくれるので、親しい人との「無人島ネタ」は暇つぶしとしても、なかなか優秀ではないかと思います。

 

で、娘相手にもやってみたのです。

 

まだ娘が小学校低学年のころ。

 

無人島にひとつだけ持っていけるとしたら何を選ぶ?

 

娘「んーっとね。

鍋とかフライパンとか、生活用品をいーっぱい持ったママ。」

 

一瞬。

リビングがシーンとしました。

場の空気が凍り付くってやつです。

 

で、次の瞬間。

騒然としました。夫と私とで。

 

夫「待て待て、待て。まる子!(←仮名です。)

いっつもパパ好き、パパ大好き、パパが一番好き!って言ってるのに、いざとなったら選ぶのはママなん?結局ママなん?!どういうこと?」

 

私「待って待って、待って、まる子ちゃん!(←しつこいようですが仮名です。)

まるちゃんにとってのママって、フライパンとかお鍋とかの生活便利グッズとおんなじ扱いなん?!どういうこと?」

 

夫婦ふたりで息せき切ってわあわあ言っておりますと、娘は静かにお箸を置いて(←食事中だった)「ふっ。」と失笑しつつ言いました。

 

娘「まあまあまあ。落ち着いて。わかったから。

だったらねえ・・・。

 

フライパンとかお鍋とか、生活用品をいーっぱい持った、パパとママ。」

 

・・・。

 

再びの沈黙。

 

そして叫びました。夫とふたり同時に。

 

私&夫「ひとつだけって言うてるやろー!!」(注:問題はそこじゃない)

 

他力本願にもほどがある!自力でなんとかしようと思わないんだろうか!?

どこまでも親に甘えたらいいと思って!

と、その後、夫とふたりで、娘の行く末を激しく心配したものでした。

 

それから約10年。

久しぶりに娘にその話題をふってみました。

 

無人島にひとつだけ持っていけるものがあるとしたら、なんにする?

 

娘「なーんかその話題、胸にささるものがあるわー。なんやったっけ?思い出されへんけど。

ま、いいわ。

無人島?うーん、なにかなー。

そや!

 

生活用品をいーっぱい積んだキャンピングカー!

 

 

・・・変わってない。

 

10年経っても、うちの娘はなーんにも変わってない!

 

人間、10年くらいではさほど成長しないものなんだろうか、そして娘にとっての私とは、しょせんキャンピングカー程度の存在だったんだろうかと複雑な心境になっておりますと、

 

夫「まあ、親抜きでひとりで行こうとしてる分、成長したってことちゃう?」

 

・・・夫よ、いつものことながら、前向きやね、無謀なまでに。

 

と、まあこんな具合に、家庭の中での「無人島ネタ」って案外使えます。

笑いをもたらしてくれるし、「へえええ、そんなこと考えてたんだ!」と話しが盛り上がること間違いなし。

ぜひ一度お試しあれ。

 

ちなみに、みなさまにも聞いてみたい。

 

無人島にひとつだけ持っていけるものがあるとしたら、何を選びますか?」

 

キャンピングカー以外でお願いします。ほほ。

(今、後ろで娘が「いいやん!キャンピングカー!めっちゃ効率的やん!なにがおかしいんよっ!」って叫んでおります。自分も散々笑ってたくせに。)