帰るのも迎えるのも大変です。お正月。
みなさま、遅ればせながら、あけましておめでとうございます。
みなさまにおかれましては輝かしい新年をお迎えになったこととお慶び申し上げます。
我が家では弟の一家が関東から帰省してきて、甥っ子や姪っ子の成長ぶりにびっくり仰天のお正月になりました。
中学生の甥っ子は、私や娘よりも背が高くなり、おしゃまな小学生の姪っ子は、イヤリングをつけて現れました。
娘の女子力は小学生にすら完敗・・・先が思いやられます。
母と同居してからのお正月は、こうして弟たちを迎えて過ごすことが恒例になり、私たち一家が年末年始に夫の実家に帰省することはなくなりました。
正直、ほっとしています。
夫の実家に帰省するのって、本当に気を使うじゃないですか。
家族・親戚になると言いますが、結局のところ、夫の家族なんて他人ですもの、いきなり親しく過ごせるわけがありません。
おまけに夫はいつも「ぼー」っとしていて頼りにならないし。
今でも、ある年の年末に、夫の実家がある博多に帰省したときのことをよく思い出すのです。
そして「二度と帰りたくない」って思うのです。
ひどい嫁ですって?・・・そうかもね。
まあ聞いてください。
ずいぶん昔のことになりますが、娘を妊娠中だった年の暮れ。
夫とともに博多に帰省いたしました。
夫の実家に着きますと、そこでは大掃除の真っ最中。
年末ですものね。当たり前かもしれません。
でも、私の個人的な感覚から言えば、私たち夫婦がやって来るのがわかっているのに、お掃除中ってどういうことかな、って気がしました。
だって、久しぶりに息子が帰ってくるんですよ?
普通はキレイにして迎えてあげたいと思うものなんじゃないかな?って。
まあでも、そこは違う文化圏なんだろうと思って、私も積極的にお掃除に参加しました。
で。
10分後に気づきました。
「掃除してるの、私だけやん!」
って。
要するに夫の家族は極端に、「家事が好きではない人たち」の集合体。
お掃除してると言いつつ、みんな脱線しまくりで、
誰かが古いアルバムを見つけたと言っては、みんなでそのアルバムに夢中になり、
みかんをどこに置くかという揉め事が延々と続き、
趣味に使うモノを片付けるつもりが、その趣味に関する薀蓄語り会になり・・・と、ちっとも掃除が進まない。
年末の大掃除でもそんな具合ですから、普段の掃除なんて推して知るべし、私がどれほど孤軍奮闘、必死でお掃除しても、ちっともキレイにならないんですよ。
玄関の外にまであふれる荷物、
何度拭いても汚れがこびりつく雑巾、
照明器具の上の分厚いホコリ、
置きっぱなしの空き缶の下にはサビでできた輪染み・・・。
要するに、そこはゴミ屋敷の一歩手前。
たった一日のお掃除でどうにかできるものではありませんでした。
妊娠中だというのに、椅子の上に乗って照明器具を拭いているそのすぐ下で、夫とその家族がのんきにアルバムを見てわあわあ言ってるのを見たときには、本当に「イライラ~!」としました。
相手が夫だけなら、「ちゃんとやって!」って言えるけど、まさか夫の家族に向かってそんな差し出がましいことは言えないし・・・。
黙々とお掃除しながら、自分の「まじめ」な性格を呪ったなあ・・・そういえば小さい頃から、お掃除当番なんかもサボれない子でした。とほほ。
極めつけはね・・・
夜になって、みんなでテレビを見ていたら。
火を噴きました。
いや、私の怒りじゃないよ?
びっくりびっくり。
正確に言うと、ヒーターから煙がぶわーっと噴きあがった感じ。
何事かと思いました。
おそらく、キチンとお手入れしなかったから、内部にたまっていたホコリに火がついてしまったのではないかと思われます。
つくづく深夜でなくてよかったです。
で、お掃除がキライ、ということだけではなくって、夫の家族はおそらくお料理にも興味がない。
なので次の日から、私は空腹との闘いに突入しました。
朝食は食べない、
昼食はお出かけ先の太宰府天満宮で名物「梅ケ枝餅」をひとつ。
夕食にはお寿司をとってくださったのですが、どうも私がいることで人数が増えているということを失念したらしく、人数分に足りない・・・。
気を使ってとても食べられたものではありません。
けれども私は当時、妊娠初期でいわゆる「食べつわり」の真っ最中。
空腹になると気分が悪くなって、どうにも苦しくってたまりません。なので夜になってから夫にこっそりと外に連れ出してもらい、大型スーパーのフードコートのようなところで、焼き鳥を食べた記憶があります。
なんだかもう、気を使いすぎてげんなり、げっそり、おまけにお掃除疲れと空腹でぐったりしながら帰阪して、自宅に戻る前に、私の実家に顔を出しました。
「博多はどうだった?」
と聞く母に、私は夫の実家であったことをそのままに話しました。
私としては「おもしろい話」程度の気持ちでした。
でも、母としては、また別の感想があったのでしょう。
泣かれました。
いや、別にいじめられてたわけでも嫁いびりされてたわけでもないと思うんだけど・・・とめっちゃ焦りましたが、「お腹が空いてた」は母に対しては禁句だったかな、と思います。
どこの世界でも母親にとっては、子どもの「お腹空いた」の声は特殊なスイッチですからね・・・。
そこからは、母による「食べなさい」攻撃が集中し、私はフォアグラかブロイラーか、いかめし用のイカのように食べさせられました。
空腹もつらかったけど、お腹がいっぱい過ぎてもつらい・・・。
私自身、お掃除もお料理も好きではないので、義実家のことをとやかく言えるわけではないのですが、とにかくもう、できることなら帰りたくない、というのが本音です。
今は弟一家が帰阪するので、それを理由に帰らないことを申し訳なく思いつつも、
「帰っても迷惑だろうしなー」
と思ってやり過ごしています。(本音=よそのお宅までお掃除したくない。プラスお正月からひもじいのもイヤ。)
娘に言わせると、
「ママはいつでもやりすぎ。なんでも必死になりすぎ。
その状況なら自分もお掃除しないで、適当にのらくらしとけばいいやん。」
だそうなんですが、それができる性格だったら苦労はしないわけで、でも確かに娘の言い分にも一理あるな、とは思うのです。特にお正月の度に思います。
なぜかというと、
弟の奥さん(義妹)がなんにもしない人だから。
この義妹、実にうらやましい性格をしていて、我が家にいる間、ほんっとうになーんにもしない。
食事の度に上げ膳、据え膳。
ごはんのおかわりでさえ自分ではしません。
お皿を洗ったことだって皆無。
うちのキッチンに入ったこともないんじゃないかな・・・。オープンキッチンですけどね・・・おそらく目に見えない結界があるんだろうと思われます。
私がせっせとお茶碗を洗ったり後片付けをしている時にはもう、彼女はこたつに入って寝そべって、テレビを見ながら大笑いをしています。
それを見ていると思うんですよ。
ああ、うらやましいなあ。って。
そして、すごいな・・・私にはできないなあ、とも思います。
義母がいる前で横になったこととかないもの・・・義実家の誰かがいる前で寝っころがれるとか、ほんとにすごい、とつくづく思います。
でも、そういう気の置けなさ、みたいなものが、相手との距離を縮める効果がある場合もあるし(←逆効果になることもあるだろうけど)、こういうキャラクターでいられることは得難い資質なのかもしれないなと感じます。
第一、義実家を敬遠してめったに立ち寄らない私のような人間よりはずっと可愛げがあるというものではありませんか。
(以前は連休の度に帰ってきてたんですよ・・・弟を東京に残してでも来てた・・・。
母がいくらなんでも頻繁過ぎる!こちらは憂鬱で仕方がない、と言い出して、
「そんなに何回も帰って来ないで!」
ということをオブラートに包んで何回も訴えたので、やっと年1回になった。ほっ。)
でもでもやっぱり、いくらなんでもちょっとな・・・とも思ってしまうんですよ・・・。
いや、私だって別にお皿を洗ってほしいなんて言ってません。
よそのお宅の台所って使いにくいし。
でもね、なんていうのかな、あるじゃないですか、お決まりの会話みたいなのが。
社交辞令というか、儀礼的定型文というか、そういうの。
「お義姉さん、せめてお茶碗洗います~」
「あらいいのよ、遠いところ来てくれてるんだから、疲れたでしょ、座っててー」
「ほんとにすみません~」
みたいな!
せめてそういう会話が一度でもあれば、私ももうちょっと気分よくお茶碗が洗えるんじゃないかと思うんですよっ!!!
・・・なんてことは、実生活では口が裂けても言えそうにないので、ブログで言ってみました。
あー、すっきり。
お正月に離れて暮らす家族と再会すること。
お互いの無事を祝い、これからの1年の息災を祈ること。
それってとてもうれしい、おめでたい行事ではありますが、実際には色々と大変です。
特に女性はね・・・。
自分の好きにできる年になったら、年末は旅行に行くとか、食事は全部外食にするとか、手抜きをすることに全力を尽くそう!と思っています。
最後になりましたが、今年もみなさまのご多幸とご健勝を心よりお祈り申し上げます。
また、弊ブログは相変わらずの駄文続きとなる予定ですが、引き続きよろしくお願いいたします。