たまには「羊のショーン」
高校時代の同級生が歯医者をやっています。
今は大ベテランの彼女ですが、
彼女が歯学部に通っていた頃は、
そのあまりの過酷さ、大変さに呆然としたものです。
特に..............
「解剖」
人間の。
(動物もね...。)
初めての人体解剖の日は、内心、
「こんなこと人としてできない。」と思えて号泣、
「だから女はダメなんだ!出て行け!」
と先生に怒鳴られ、
「すみません。すみません」
と何度も泣きながらあやまったとか。
「抵抗もなく、ざくざく切れちゃう人よりも、
あなたのような人にこそ、医療従事者になってほしい。」
当時の私はよくそう言って彼女を励ましたものです。
で、現在。
「痛いですよね?絶対、絶対痛いよね?!
え、麻酔??でもでも!
麻酔の注射、痛いよね?」
と、わめく成人男性患者に
「わかりました。じゃあ」
「麻酔無しでやりましょか?」
とまで言えるようになった彼女。
えらいまた、たくましく育ったねえ。
と、誰よりも繊細でやさしく、
言いたいことの半分も言えなかった昔の彼女を知る私としては、
目を見張るばかりです。
で、そんな彼女。
昔から子どもが大好きで、母性に満ち満ちた女性なのですが、
就いた職業は「歯医者」。そう
「子どもの敵」。
毎日毎日子どもたちに泣きわめかれ、
それがつらいと、よく漏らしていました。
で、ある日、ふと、
「歯科衛生士スタッフは泣かれてないやん!」
と、思ったらしく、
制服を借りて、診察へ。
聞いた瞬間、思いました。
「無理がある。」
案の定、いつも通り泣きわめかれて、
「子どもってさ、賢いんやね........。」
あの日の彼女の表情は
たぶん一生忘れられないと思います。
おもしろかったから。(←ひどい)
そんな彼女にこたつ猫を見せたら
「羊のショーンがほしいなあ。」
と言われたので、がんばってみました。
ショーン「どう?」
今は彼女のお家でダラダラしているショーン。
毎日忙しい彼女の癒やしになってくれていたら、うれしいです。
編み上がってから気づいたのですが、
ほんとのショーンより、ちょっぴりふとっちょさんになりました。
あの、それでですね.........。
関係ないんですけども。
太った猫ってかわいいと思いませんか?
ハムスター、まるまるしててかわいいですよね?
ショーンもちょっと太ってても許容範囲ですよね?
.........人間だけは太ってたらNGって。
わかってますけど!
十分わかってますけども!!!
納得したくない私です。