生まれて初めての
みなさま、こんばんは。
唐突ですが、この歳になりますと、「初めて」とか「初体験」とかいうものと、徐々に無縁になって参ります。(切ない・・・でもみんなそうなるんですからねっ!)
でも!私の場合、比較的簡単に「初めて!」が体験できる分野があるのです。
それは、「お料理」!(ごめんね、色っぽい話しじゃなくて。)
好き嫌いが多く、食わず嫌いが高じて、見慣れないものは総じて
「なんか気持ち悪い」
と、決して口にしない母に育てられたからでしょうか、これまでの日々、ほとんど代わり映えのしない食生活を続けてきました。
それでも昔から、
「ちょっと食べてみたいな」
とか
「どんな味なんだろう」
なんて、興味のあるお料理はあるわけでして。
私の場合、その筆頭が、
「きりたんぽ」。
なんと言っても、東北ってとにかく遠い!
「きりたんぽ」にしても、大阪のスーパーでは手に入りませんし、食べたことのないものをお料理するって、私にはなかなかハードルの高いお話し。
いつか、本場で食べてみたいねえ、とよく家族で話していましたら、先日、うれしいいただきものが・・・。
こんなの。
切ってお鍋に投入すればいいだけのきりたんぽと、お鍋用の濃縮スープが入ってました!
わーい、これで念願のきりたんぽが♡とはりきって材料をチェックしましたら・・・。
「鶏肉」・・・ふむふむ。
「ネギ」・・・うんうん。
「舞茸」・・・なるほどなるほど。
「ごぼう」・・・へええええ。鍋にごぼう!斬新!
「せり」・・・はい?
せり。芹ね。
知ってますよ、あれでしょ、春の七草の筆頭。七草がゆに入れるやつね。
さすがに私もそれくらいは知ってた!
でも。
大阪のスーパーでは「せり」を単体で売ってることってほぼないのです。
七草がゆの時期になると、七草まとめて1パックになって売っているのをよく見かけるのですが、どれが芹なのかわからないくらいの存在感・・・。
こんなの。
我が家の徒歩圏内には、10軒程度のスーパーマーケットがありますが、未だかつて「せり」が販売されているのを見たことがありません。
うーん、どうしましょう。
細長くて鍋に入れられる野菜ねえ・・・
ま、「水菜」でいっか!(←この時点で「まともな」きりたんぽが作成される可能性はなくなりました。)
ついでに鶏肉が食べられない母のために鱈を投入、鍋なのに白菜がないと文句を言うだろうなあ、とそれも追加で・・・ってやっているうちに、
「これって、きりたんぽ鍋というよりも、きりたんぽ入りの寄せ鍋では・・・?」
という疑惑が脳裏をかすめましたが、いや、鍋料理なんて「あるもので適当」でいいやん!と開き直り、そのまま押し切りました!
で、できあがったのがこちら。
うーん。
っていうか、きりたんぽ多すぎ?いっぺんに入れすぎ?
きりたんぽって、秋田名物よねえ、秋田にも「鍋奉行」とかいるのかなあ?
これって秋田の鍋奉行さんが見たら激怒レベルなんじゃない?
と大騒ぎしながらいただきました。
言い訳が許されるなら、おいしかったんですよ?見た目はアレですけど・・・。
きりたんぽはモチモチしていて、もっと「さっくり」した食べものだと考えていたので意外な感じ。でもとってもおいしかったです。
もっと早くに煮崩れてしまうのかと想像していたのですが、思ったよりも長い間形を留めていて、それにもびっくりしました。
いくつになっても「初めて」食べるものにはわくわくしますよね。
きりたんぽはもちろん、そんなわくわくを運んでくれた友人に感謝の気持ちでいっぱいになった夕べでした。
ところで、あらかじめお断りしておきますが、
「で、結局いくつなの?」
なんていう質問は受け付けておりません。あしからず!