マミーさん、キラキラネーム作りに加担させられそうになって消耗してるの巻。
みなさまこんばんは。
毎回唐突ですけれども、みなさま、「キラキラネーム」ってご存知?
ご存知ですよね、よく話題になりますもの。
ボランティアで小学校に出入りしておりますと、
最近ではもう、ほとんどのお子さんの名前が、ふりがな無しでは読めないことに気づきます。
使用される漢字もとっても難しくて、書くことはおろか、PCや携帯、スマホの変換機能を使っても、なかなか表示されなくて困惑することも。
本当の名前は秘すことが多く、また、「言霊信仰」の影響か、通称名にわざと読みにくい漢字、悪い意味を持つ漢字を使ったりすることもあったそうですから、
「読みにくい」
「書きにくい」
名前こそが、真に伝統的なんだ!と言われればそうかもしれません。
みんな衣冠束帯や十二単で暮らしてるわけじゃないでしょう?
名前もね、やっぱり日常生活に支障をきたさないようにした方が、便利なんじゃないかなあと思ったりします。
「陵」って漢字。電話で説明しようとすると難しくない?「みささぎ」って言って、「陵」とすんなり書ける人、一体どれくらいいるんだろう?分割して説明しようとしても、
「”こざとへん”に、旁は”土”の下に、ええっと・・・。」
ってなりません?
それから、音読み、訓読み入り混じった名前、読みにくいですよ…。
あとね、「愛」の読みは「あい」であって、「あ」だけではPCでも変換しにくいです…。
やたらと画数が多い漢字を使うのも、当の子どもたちには負担じゃないでしょうか?
学校生活では、始終名前を書かされますし、なによりテストの度、他のお子さんたちがさっさと問題にとりかかってるのに、自分の子どもだけ、
「まだ名前を書いてます!」
なんて、ちょっと心配になりませんか?
・・・とまあ、いわゆるキラキラネームを見るたびに、余計なことばかり考えてしまい、我ながら老婆心だなあ、と反省したりします。(←思うだけで、口には出しませんよ?どんな名前でも親御さんの愛情がこもってるんですから。)
で、昨日。
聞かれたのです。妊娠中の友人から。
「マミー!”なおこ”って名前、どう?」
って。
なおこ。直子。尚子。奈緒子。菜穂子。奈保子。
いい名前ですね。
私の友人にもたくさんいます。なおこさん。
「なお」、「なおちゃん」
愛称もやわらかくていい感じ。
通常なら言います。「いい名前ね!」って。
でも、今回ばかりは素直に「いい名前」って言えません。
なぜなら、彼女はフランス人だから。
以前、お話ししたコスプレ好きのマイク。
彼ね。
今秋、とうとうパパになることに!
「責任の重さにちょっとビビってる。」
なんてセリフも、浮かれっぷりをごまかすための照れ隠しにしか聞こえません。
で、大の日本好きの彼のパートナー、アマンディーヌも日本が大好き。
現在、つわりと闘いつつ、名前を考えているそうで、
で、昨日の質問になったわけ。
「”なおこ”ってどう?」
・・・どうって言われましても。
正直に言っていいなら、
ミカエルとアマンディーヌの間にできた赤ちゃんの名前が、なんで「なおこ」やねん!
としか思えないのですが、いいんだろうか?それは・・・。
なので言いました。
「フランスの伝統的な名前が一番じゃない?」
って。
そうしたら、
「オリジナルの、特別な名前がいいのっ!」
・・・思いました。
「あかん」・・・って。
完全に変なスイッチが入っています。
お子さんをお持ちの女性には記憶があると思うんですけど、産前産後って、ホルモンのバランスが変わるので、ちょっと妙なテンションになるんですよね。
きっと彼女もそんな時期なんでしょう。
こういう時に、下手に刺激すると、より意固地になってしまうことが多いので、私も言葉に気をつけないと・・・と思うと、英語のできない私はますます言葉に詰まります。(当たり前ですがフランス語もできません。)
アマ「”ひなた”は?いい名前?」
ひなた・・・いい名前ですよね。穏やかであたたかなイメージ。おひさまの当たる庭先の、土の香りまで感じられそうな…。
でも、フランス人に「ひなた」って。
だいたい、あなたたち、「ひ」の発音、苦手やん・・・。かなりの高確率で「いなた」になってしまうはず、「いなた」なんて、日本でも通じないから!謎言語だからね!
ということで、「ひなた」に「おひさま」のイメージがあることは内緒にしておきます。(フランス人はもれなくおひさまが好き。「ひなた」は却下させないと!)
それからも、日本ではありふれた名前を列挙する彼女。
どう考えても、それが「穏当」だとは思えない私。
まさか「なおこ」や「あいこ」や「ともこ」がキラキラネームに感じられる日が来るなんて想像もしていませんでした。
どういうわけか、私のことを「my sister」と呼んでくれるアマ。
だから、彼女の赤ちゃんにとって、私は「tata」になるんだそうです。
「tata」って、なんだろーと思って調べたら、「伯母(叔母)さん」の意味なんだとか。
そんなことを聞いてしまっては、彼らの赤ちゃんがもう、本当に特別で、今からかわいくって仕方がありません。
なのに、私の脳裏によぎるのは、彼らの赤ちゃんが大きくなってから、
「どうして私だけこんな変な名前なのー?普通の名前がよかったのに!
これもみんなマミーtataのせいよっ!マミーtataなんてだいっきらい!うわーん!」
なんて言われてしまう悲惨な未来予想図ばかり。
マイクに、「なんとかしろー!」と説教しようかとも思うのですが、
頼りにならないんですよね、これがまた・・・。
とほほ。
ま、秋までまだまだ時間はあります。
日本でもありそうな、それでいてフランスでも違和感のなさそうな名前を探して、なんとか軟着陸を目指します。
すでに考えすぎて、頭がぐるぐる。
お疲れモード全開ですので、もしもいい名前があったらコメント欄でお知らせくださると、喜びます・・・。男の子の名前もね!
特にセネシオさま、頼りにしております。た、助けて・・・。
はりきって、ベビードレスを編み始めております。
きっとtataからの贈り物を喜んでくれるだろうと思います。
なんだかんだ言って、元気に生まれてきてくれたら、とそれが一番の願いです。
どうかこの祈りが通じますように。