無理かもしれないけれど。

 

先日、「りくぼー日記」のりくぼーさんがお聞きになってましたね。

 


「みなさん、ネタがないとき、どうやって仕込んでますか?」

 

って。

わかります、わかります。その気持ち、すごーくよくわかる!

私も毎回、たいした話しもしていないくせに、

 

「もう書くことない~。ネタなんか無い~。」

 

って騒いでいますので、りくぼーさんのように、みなさまに聞いてみたいって思う気持ち、心から共感します!

 

最近では私の「ネタが無い!」を聞き飽きたのか、

 

「俺のことでも書いとけば?(←てきとー)」

 

と夫が新聞を読みながら言うまでがテンプレ、他のセリフは返ってこなくなりました。

 

正直言いまして、毎回毎回、あれだけ「けちょんけちょん」に書かれてるのに、

それでもめげずに「俺のこと書いとけば?」って言えるなんて、彼ってほんとにスゴイ心臓の持ち主だなあと思うのですが、彼はたぶん、

 

なんにも考えていない。

のだと思われます。

 

ふりかえれば学生時代、講義室から窓の外を眺める夫を見て、

「かっこいい人だなあ。なに考えてるんだろう。」

なんてよく思ったものでしたが、今ならわかるのです。

 

 

 

なーにんも考えてなかったんだなって。

 

 

今になって私が、

「あのときは、あなたがなにか「深遠なこと」を考えてるように見えたんだよね。」

って言うと、夫は手を叩いて喜びます。

で、笑いながら、私を指さして言うのです。

 

 

 

「はっはー!だまされてやんの!」

 

って。

 

むっか。

だまされたのは本当だからなんにも言えない・・・。

でもどうして、だまされた上に笑われなければならないのでしょうかっ!?

 

人生、理不尽・・・。

 

ま、夫も同じく「だまされた・・・」と考えている可能性大ですから、そこはあまり深く追求しないでおこうと思っているマミーです。こんばんはー!(←やけっぱち)

 

その時はいいと思っていても、後から考えたらちょっと違ってた、時間の経過と共に少しずつなにかが変わっていく、なんてことはよくあることで、それは夫婦間の雑感以外にもあることなのかもしれません。

 

畳となんとかは新しい方がいいなんて、失礼な格言もあるようですけれど、

でも、私にしても「新しい方がいいな」って思うこともたくさんあります。

 

例えば。

 

本の装丁。

 

特に児童書のね。

 

村上春樹だったかな、「永遠の名作」は存在しても、「永遠の名翻訳」はありえない、ってどこかに書いていたような気がするのですが、児童書の装丁も、同じような感想を持つことがあります。

 

いくつか例をあげてみますと。

 

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「太陽の子」灰谷健次郎 角川文庫

 

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先生のつうしんぼ宮川ひろ 偕成社

 

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「ネコのミヌース」アニー・M・G・シュミット 徳間書店

 

どの本も名作です。

子ども向けと侮れない本ばかり。

なので、小学校の図書館にはたいてい常置されているはずです。

 

だけど・・・どれも子どもたちからは

 

人気ゼロ!

 

借り出されるどころか、子どもたちが手に取ってるところをみたこともありません。

それどころか、読者アンケートカードが挟まったままで残っているくらい、

一度も、だれからも、1ページすら、

めくってもらったこともない状態です。

 

児童書は大人になってから読んでも、深い感慨をもたらすような場合がありますが、もしも子ども時代に出会っていれば、その後の人生にとってどれほど支えになったことか、と思えるような本もたくさんあります。

学校図書館にはそんな本がふんだんに常備されているのですから、ぜひ読んでもらいたいと思うのですが、子どもたちは表紙を見ただけで、

 

「つまんなさそう!」

 

と一蹴します。

 

特に3冊目。

 

「ネコのミヌース」

「オランダのこどもの本の女王」、「オランダの真の女王」と称され、オランダの家庭の本棚には必ずこの人の本があると言われるアニー・M・G・シュミット(アンゼルセン受賞作家)の作品で、人間の姿から元に戻れなくなったネコと同居する新聞記者のお話し。

ネコ好きの女の子にはたまらない1冊だと思うのですが、現実には書架の中でホコリを被っているばかり。

子どもたちからすると、表紙が「イケてない」んだと思うんですよ。絶対。

 

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これだもの・・・。

悪くないと思いますよ?ちっとも悪くない。

でも、「かわいい」の基準って、国によって違うんじゃないかと思うのです。

 

仮にこの本の表紙が、

 

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こんな感じだったら、即、大人気になったことと思います。(イラストはネットからお借りしました)

 

本の表紙って、もちろん、とてもよく考えられていて、どの出版社もすごく力を入れてるんだと思います。

だから軽々に変更できないのもわかります。

でも、本って「読まれてなんぼ」だというのは、極論でしょうか?

いくらいい児童書であっても、肝心の子どもたちからそっぽを向かれたまま、何年も何十年も、ただそこにあるだけなんて、悲しすぎると思うのです。

 

漱石や太宰の本も、人気漫画家が表紙を描いたら売り上げが急増したなんてニュースもありました。

児童書も、ある一定の期間が過ぎたら、その時々の子どもたちの心に訴えるような表紙に差し替えてくれたらいいのになあ、と最近つくづく感じます。

 

ま、無理なんだろうけど。

 

ちなみに、最近ボランティア先の小学校に納入された本の中で、

「これはものすごく人気が出るだろうな」

って思った本があります。

案の定、人気が殺到、なかなか順番が回ってこないくらいの人気なのですが、それもやはり「表紙の力」だと思います。

 

こんなの。

 

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真田十勇士 1 参上、猿飛佐助」 小前亮 小峰書店

 

 ね?全然違うでしょう?

 

 

本を売るのも、お客さんあってのことなんじゃないかと思うんですよね・・・。

表紙って、その本の「顔」みたいなものじゃないですか?

 

名作はいつまでたっても名作。

著作権とか版権とか色々大人の事情があって・・・。

 

もちろんそれもわかりますけど、でもそれって読者関係ないし、自分たちの都合なんじゃないかなあ・・・。

 

どれだけ本が売れない時代でも、子どもを思う親の気持ちって、昔とそう変わりません。なので、子ども向けの本に関しては、親の財布の紐だって緩いのです。他のモノに比べたら。

 

子どもに本を読め読めという割には、出版社って工夫しないんだなあ、って、最近すごーく不満です。