矢川冬「もう、沈黙はしない…性虐待トラウマを超えて」を読みました。

その本のことを知ったのは、わっとさまのブログを読んだからでした。

 

www.watto.nagoya

 

「もう、沈黙はしない…性虐待トラウマを超えて」矢川冬:著

 

 「実父から受けた性的虐待」がひとりの女の子に与えた影響と、その後の人生についての克明な記録。

この本に書かれていることが、「ほんとうにあったこと」だということに、いたたまれなさを感じずにはいられません。

 

父親から性的虐待を受ける子どもの話を取り上げた本といえば、ほら、

 

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天童荒太氏の「永遠の仔」が有名ですが、こちらも「気の滅入る」本でした。

実の娘に性的虐待を繰り返していた男を殺害した犯人は誰か?という謎が作中のキーポイントになっているわけですが、これほど「同情のできない」被害者もいない、と思いながら読んだ記憶があります。

「犯人、別に誰でもいいやん。殺されて当然やん。よかったよかった。」

とつくづく思いました。

物語を貫く「謎」の解明よりも、虐待を受けて育った登場人物たちの行く末が気になって読むのをやめられなくなった作品です。

 

他にも子どもへの性的虐待を題材にした本と言えば、小説ではありませんが、

萩尾望都作「残酷な神が支配する」全10巻もすごい。

読んでいると、主人公の恐怖や混乱にこちらまで取り込まれてしまいそうになります。

それでもさすがは「少女漫画界の偉大なる母」と呼ばれる天才・萩尾望都だけあって、全編まるで神話の悲劇のような迫力と、イェイツの詩のような抒情性ある作品になっています。

 

どちらも一読の価値ある作品ですが、共通点は、

「子どもに対して性的な虐待を繰り返す、卑劣な人間が殺害される」

ということ。

 

けれどもそれで登場人物たちが苦悩から解放されるわけではありません。

むしろ子どもたちは、加害者の死によって、一層の混迷と混乱を深めていき、死してなお被害者を苦しめる性的虐待の恐ろしさを読者に痛感させます。

しかしながら、同時にそこが物語らしい「都合のよさ」を感じさせてしまう部分でもあります。

 

現実問題として、性的虐待を受けている子どもたちは、そう簡単に解放されたりはしません。

人生100年時代、子どもが幼ければ親だってまだまだ若いことでしょう。

あっさり死んでくれるはずがありません。

今日も、この瞬間も、抵抗のすべもなく、卑劣な性犯罪に踏みにじられている子どもがいるのかもしれないと思うと、とても口には出せないような、激しい憤りを感じます。

 

矢川冬氏の「もう、沈黙はしない…」を読むと、いつ終わるとも知れない悲惨な夜を過ごす子どもの痛々しさに言葉を失います。

ちいさな子どもがこんな痛ましい思いを抱えつつ朝を迎えるようなことがあっていいのでしょうか。

誰にも理解されず、誰にも助けを求められず、自分と同じ境遇の人間がいないだろうかと図書館をさまよう幼い頃の筆者。

つらいトラウマに苦しみながらも必死に勉学に励み、自立して自身を養い、今、同じような境遇にある人を救おうと一身を投げ打ちシェルター開設を目指す・・・。

 

わっとさまが「勝手に協力しちゃえ!」と決意なさった気持ち、よーくわかります。

 

私にはなんにもできませんが、

「この本が日本のすべての図書館に置かれるのが私の夢です。お近くの図書館に注文票を出していただけたら・・・」

というのが筆者の願いだと知って、私も近所の図書館(大阪市立図書館のサテライト図書館である区の図書館)に注文票を出しに行きました。

これまでにも注文票を出したことは何度もありましたし、注文票を出せば購入してくれるのが普通でしたので、この時、私は大阪市立図書館をまったく疑ってはいませんでした。遅くとも数か月の後には、この本が大阪市立図書館の蔵書になるだろうと。

 

それから約半年。

今回はずいぶん時間がかかってるなあ、と思っていたら、やっと「用意できました」の連絡が。

さっそく図書館まで取りに行きました。

そうしたら、なんだか仰々しいビニール袋に入れられた本が出てきました。

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なんと・・・「大阪立図書館」から借り出しの本でした・・・。

 

もうねえ・・・ショックでしたよ・・・。「は?」って感じ・・・。

 

いや、そこは買おうよ・・・市でも。

こういう本こそ税金で買うことに意味あるんちゃう?

普段、「府市合わせ」(大阪府大阪市は仲が悪いことを揶揄した造語です)とか言うてるやん?他の県ならいざ知らず、大阪府大阪市、仲悪いんやろ?もっとお金のかかるビルとか工事とかでも張り合って二重に税金かけてるやん。(←あかん)

なに急に協力し合ってんのよ!こういう本こそ買いぃや!ベストセラーやからってどうでもいい本、何十冊も買うてるくせに!(←どの本とは言いません。)

 

と思ったけれど、まさかカウンターでそんなことをまくしたてるわけにもいかないので、しょぼーんとしながらすごすごと帰ってきました。

読んだけどさ。府立図書館の本。

なんか釈然としないわー。

 

ということで、結局私も購入しました。

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一応、大阪市立図書館の名誉のために弁解すると、おそらくこの本、「オンデマンド印刷(注文印刷)」なので購入が難しいのだろうと思います。

「先払い」っていうのがね・・・図書館のシステムにはないのではないだろうかと・・・。

なので、上の本のうち、1冊を市立図書館に寄贈してきました。

わっとさんのブログを読んでいると、寄贈の度に、あれこれ書類を書かされていらっしゃるので、私もそのつもりで行ったんですが、

「取り扱いはこちらに一任していただけますか?」

と口頭で聞かれて「はい。」って言ったらそれでOKでした。簡単簡単。

寄贈したのがつい先日のことなので、まだ蔵書検索にはひっかかりませんが、そのうち大阪市立図書館でも借りることができるようになると思います。

 

で、残りの1冊ですが。

そちらは近所の中学校に寄贈することにしました。

 

こういう言い方は誤解を受けるかもしれませんが、「もう、沈黙はしない…」の筆者、矢川冬氏はおそらく、生まれ持っての知的能力が高い人だろうと思うのです。 

しかしながら誰もがみんな矢川冬氏のように「賢い」わけではない・・・。

家庭環境に恵まれていない児童の場合、正直言って、「自治体の図書館に行く」という習慣を持たない子が多いです。自分の住む街の図書館がどこにあるのか、はっきりわかっていない子もたくさん・・・。

でも、学校図書館なら、行けると思うんです。その存在を知っていると思うんです。

なので、近所の中学校で学力向上支援スタッフとして働いている友人に問い合わせてみました。

そうしたら、図書室内の支援事業用本棚に置くと快諾してくれました。よかった。

 

ところで、学校の図書室に置くとなると、それなりに本に準備を施さなくてはなりません。

まずは分類シールを用意します。

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図書館の本の背表紙についてるやつね。

日本十進分類法から最適の数字を選んで3桁で表示します。

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ほんとはもうちょっと上に貼りたいところ・・・でも「矢川冬」という名前は筆者がまさに命を削る思いをしながら勝ち取った名前ですから(「もう、沈黙はしない…」第3~4章参照)、極力隠れないようにしたかった・・・。

分類シールを貼ったら、次に「ブックコートフィルム」を貼ります。

ブックコートフィルムとは本を汚れから守るために貼る、透明シールのようなカバーのことです。図書館の本には必ずこのカバーがかけられています。

貼るには少しコツが要るのですが、読み聞かせのボランティアをやっていると、定期的に「ボランティア講座」なるものが開催されて、「ブックコートフィルムのかけ方」について教えてくれます。

なのでマミーさんはこのブックコートフィルムをかけるのがちょっと上手い・・・数少ない私の特技です。

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まずは大きさに合わせてカット。

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端を斜めにカットして、表紙裏側から貼り始めます。静電気を吸いやすい素材なので、周囲のゴミやホコリは徹底的に取り除いてから始めましょう。

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空気が入らないように、定規やハンカチなどで、そうっと滑らすように貼っていきます。

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表表紙、裏表紙まで貼り終わったところ。

上下、余った部分は裏に折り返します。

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裏から見るとこんな感じ。

空気が入ったりフィルムが縒れたりせずにうまく貼れました。

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写真じゃあまりわかんないけど・・・でも手に取るとつるつるして汚れ・傷みに強くなりました。これで本が強く、丈夫になりました。いろんな人が手にとる図書館に置いても長持ちしてくれることでしょう。

 

でもこれだけではちょっと物足りない。

ただ本棚にあるだけではね・・・子どもたちが実際に手に取ってくれなくては。

なのでPOPを書いてみました。

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ちょっとセンセーショナルに過ぎるかも・・・と思いましたが、子どもたちに気づいてもらえないと図書室に置く意味が無いので...。

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「新しい本」のコーナー、一番目立つところに置いてもらいました。

置きながら思いました。

「どうかこの学校には、この本を必要とする子どもがいませんように。

そしてできればたくさんの子どもたちがこの本を読んで、助けを求めている人の存在に敏感になってくれますように。

できれば子どもを虐待するような大人には育ちませんように。」

と。

 

今回、この本をめぐって、わっとさまの行動力に、そしてその影響力に驚きました。

わっとさまの記事を読んでおなじようにあちこちの図書館にこの本を寄贈するたくさんの人たち・・・。

インターネットって、ブログってすごいなあとしみじみ思いました。

 

わっとさまのブログがなければ、私がこの本と出会うこともなかったでしょう。

わっとさまに心からの敬意を捧げるとともに、遠くからではありますが、筆者・矢川冬氏のこれからの人生が少しでも明るいものになるようにお祈りいたします。

 

最後に、断りもなく勝手に言及したことをわっとさまと矢川冬さんにお詫び申し上げます。

もしも差し障りがあるようでしたら、この記事は即刻削除いたします。

そのようにご希望でしたらぜひコメント欄等でお知らせください。

 

長くなりました。みなさま、最後までお付き合いくださってありがとうございました。

 

最後に、矢川冬氏のブログを念のため。

yagawafuyu.hatenablog.com

それから、「もう、沈黙はしない…」の内容については、わっとさまのブログで詳しく紹介されていますので、こちらでさらに何かを付け足すことは控えました。

興味のある方はぜひ、わっとさまのブログをご覧ください。

 

 

 

 

 

 

 

つながっていく喜び。

みなさま、こんばんは。

 

先日、我が家の娘がとうとう「読み聞かせ」のボランティアデビューをすることになりました。

万年、読み手不足に悩んでいた私たち・・・

先月、

 

「読み聞かせに行かなきゃ、と思って私がバタバタしてる横で、まる子(←娘のことです。もちろん仮名です。)ときたら、講義が午後の一コマしかないって、朝からゴロゴロしてんのよー。どう思う?」

 

と私が愚痴りましたら、メンバーが一斉に

 

「なんで連れて来ォへんのよ?」

 

と言うので、

そうか、そうか、もう大学生なんだし、絵本くらい読めるよねー?と勝手に翌月の読み聞かせ要員に登録して帰ってきたのです。

 

「マミーさん家のまる子ちゃん、来月、読んでくれるってー。」

 

の一報が巡ると、「じゃあうちの子も。」と他にもふたり、大学生が参加してくれることになりました。みんな娘の元・同級生です。

 

「ああ、まる子ちゃんもSちゃんもMちゃんも、もうみんな大学生なんやねえ・・・。ついこの前までランドセルしょってその辺ウロウロしてたのにねえ・・・。」

 

と古参のメンバーはしみじみ。

最近、メンバーになったばかりの若いママさんたちは、

 

「読み聞かせしてもらってた子が元気に大学生になって、しかも今度は読み聞かせをしてあげる側に!いいなあ、いつかうちの子もそんな風になってくれたら・・・!」

 

と大盛り上がり。

日が経つにつれてうなぎ登りに上昇していく期待値に、最初は軽く考えていた私の方がプレッシャーを感じるようになりました。

 

娘が今回担当するのは3年生。

まずは子どもたちの興味を外さないよう、慎重に絵本を選ばなくては・・・。

娘に頼まれて私が選んだ絵本はこちら。

 

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上の3冊から娘が選んだのは「オオカミがキケンってほんとうですか?」でした。

親子って絵本の好みまで似るんでしょうか・・・?私も大好きな1冊です。

 

mamichansan.hatenablog.com

 

5年生のクラスに入る予定だった私も、読む本を探していたのですが、せっかく娘が初めて読み聞かせに行くのですもの、記念に私もおんなじ本にしようと思いました。

 

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あちこち手を回しておんなじ絵本を手に入れました。

 

で、金曜日。

いつものように読み聞かせをしながらも、どうしても3年生のクラスが気になる私・・・。

読み終わった後、子どもたちと一緒に聞いていた先生との、

 

「すごい本でしたね・・・ちょっとびっくりというか・・・胸にささるというか・・・」

「ね!そうですよね、私も最初に読んだときにはびっくりしましたー。」

 

なんて会話中も、気もそぞろ、子どもたちの「ありがとうございましたー。」の声に送られて、大急ぎで3年生のクラスに走って行きました。(←よい子は廊下を走ってはいけません。)

 

3年生のクラスでは娘がちょうど、最後のページを読み終わるところでした。

子どもたちが娘の手元の絵本に注目しているのが見えます。

「ああ、よかった、みんな集中して静かに聞いてる!」

心からほっとしました。

子どもって残酷なくらい正直で、つまらなかったらざわざわして、ちっとも聞いてくれませんから、読み聞かせがうまくいっているかどうかは、教室の前まで来るとすぐにわかってしまうものなんですよ・・・。

今回はとてもいい首尾だったと、教室内の空気ですぐにわかりました。

 

「おしまい。」

と絵本を閉じると、子どもたちは「はっ!」と今起きたばかりのような目でこちらを見上げてきます。

娘もきっとこの瞬間、とっても緊張したのでしょう、

 

「きょ、今日も一日がんばってね!」

 

という挨拶も、ちょっとたどたどしいというか、初々しいというか・・・

子どもたちの、

「ありがとうございました~。」

という唱和に、真面目くさってお辞儀を返す娘の姿をつい、にまにまと眺めてしまいました。

 

読み聞かせの後、メンバーはみんな図書室に戻ってきます。

そこには娘の同級生、SちゃんやⅯちゃんの姿も。

高校進学時から進路の分かれてしまった娘たち。

「久しぶり~」と声をかけあう3人を囲んで、ボランティアのメンバーはすっかり「親戚のおじさん、おばさん」状態、

 

「まああああ、キレイになって!(←うちの娘はのぞく)」

「大学生になったんやねえ。学校、遠いのん?」

「もうすっかり大人やねえ・・・(←うちの娘はのぞく)」

「子どもたちも喜んだと思うわー。年の近いおねえちゃんが大好きやもんねえ、子どもって。」

と大騒ぎ。

最近入会したメンバーからも注目を浴びて、3人とも恥ずかしそうにしていました。

 

本当に、つい昨日のことのように思えるのです。

彼女たちのために読み聞かせをしていた日々が。

教室に行くと、

「あー、まる子ちゃんのお母さん!」

と言いながら、駆け寄ってきた彼女たちの小さな背丈、まだ甲高い声、汗の光る額に貼りつく、まだ一度も染めていないまっすぐな髪の毛・・・。

 

それが、いつのまにやら私たちと同じ目線になった彼女たち。

すらりと伸びた手足に、きちんとお手入れされた髪の毛、うっすらとメイクした頬のすべすべな肌・・・

それはまるで蕾が花開く瞬間に立ち会っているかのようでした。

とても目が離せなくなってしまうのです。

要するに、若いって素敵・・・。ほほ。

 

小学校には彼女たちが5年生だった時の担任、S先生がまだ在職していらっしゃるので、彼女たちに挨拶に行くように促しました。

きっと先生もものすごく驚かれたことでしょう。

(後で娘に聞いたら、まさに「ぎゃー!」としか言えないような悲鳴をあげられたそうです。そりゃそうですよねえ・・・12歳から18歳と言えば、女の子がもっとも変身する時期ですもの。)

 

娘たちと入れ替わりに、図書室には校長先生が入って来られて、卒業生がこうして子どもたちのために読み聞かせに来てくれたことを、ことのほか喜んでくださいました。

 

「僕も担任をしていたころ、毎年、水泳の授業に力を入れていたんですよ。

そしたら、卒業生の中から水泳部に入るのがたくさん出てきましてね、そういうのが高校生になると夏休みに模範演技をしに来てくれたりしたもんです。

子どもたちも高校生がすごい早さで泳ぐのを見ると、憧れるんでしょうね、ものすごくがんばるようになるんです。

いや、あれはうれしかったな・・・こうして「つながっていく」んだって気がして。」

 

わかる気がします。

私たち親にしても、読み聞かせをしてもらっていた子どもたちが、今度は読み聞かせをする立場になる、ということが、こんなにも幸せな気持ちになるのだと、今知ったばかりですから。

 

落ち着いたところで、「次回の読み聞かせは~」と打ち合わせが始まりました。

娘は「いや、もういいです・・・数に入れないでください・・・」

と言っていましたが、百戦錬磨のご近所のおばさんたちに太刀打ちできるはずもなく、

 

「は?ああ、はいはい、じゃあまる子ちゃん、次は2年生ねっ!」

 

って言われてました。

・・・断るなら、自分で断ってほしい・・・私にも勝てる気がしません。全然しない・・・。

 

ちなみに、ここまでの下書きを読んだ娘が、

 

「いちいち、「娘をのぞく」ってしつこいねん!失礼やわー!」

 

とすっかりお冠なので、一応、

 

私の娘のわりには、それなりにキレイに、そして大人になった。

 

と言っておきます。(そういうことにしておいてくださ~い。)

 

 

 

 

 

 

 

 

飯田さつきジャズライブ in 芦屋

みなさま、こんばんは。

 

この日曜日、私、久しぶりに神戸までお出かけしました。

実は同僚の親戚がジャズシンガーとしてご活躍だそうで、そのライブに誘われたのです。

 

ジャズ・・・

「詳しくないけど。てか、全然わかんないんだけど・・・」

と言いましたら、「私もわかってへんから大丈夫!」って返ってきましたので、のこのこと出かけてきました。

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日曜日の夕方、阪急神戸線「芦屋川」。

 

「芦屋」と聞けば、関西人なら真っ先に、

「何着ていったらいいんかなー?」

と思います。要するにハイソでおしゃれな街です。(←大阪人でも気後れすることはあるのです。ほんとです。)

会場となるお店に着くまで、目に入るのはおしゃれなお店ばかり・・・本当はいっぱい写真を撮りたいところだったのですが、上司が一緒だったので無理でした。残念。

 

会場もすごくおしゃれだったんですよ。

ほら!ね?なんてカッコいいんでしょう。

写真はお店(芦屋Left Alone・芦屋市東山町)のホームページからお借りしました。いつもの通り写真がど下手なもので・・・でも夜の店内はあちらこちらで照明がきらめいていて、上の写真よりもずっと雰囲気がありました。来店なさるなら夜がオススメ!

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で、で、で、意外なことにお料理が中華!ちょっとびっくり。

蒸し鶏がやわらかくっておいしかったなー。ジャズクラブと聞いていたのでお料理には全然期待していなかったので、うれしい誤算・・・さすがは「芦屋」・・・もっとお腹をペコペコにしてから行けばよかった・・・。

 

どなたかー!

マミーさんをデートに誘う時はこのお店にしてくださーい!!

 

・・・なんの話だっけ?

 

あ、そうそうジャズですよ、ジャズ!今日の目的はジャズ!

 

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飯田さつきさんというのが、同僚の親戚の方で、実際に会ってみると写真で想像していたよりずっと小柄な方でした。

それなのに、歌い出すとものすごい声量!

その容貌から、かわいらしいお声を想像していたので、びっくりびっくり・・・パワフルでソウルフルな歌声でした。

普段はジャズと言えば、鈴木重子とかステイシー・ケントとか、ダイアナ・パントンなんかを中心に聞いているので、ああ、そうだ、こういうハスキーでガツンとくるジャズもあったよなあと、あらためてその奥深さに気づかされる思いでした。

特に低音がすばらしかったな・・・。

女性シンガーで低音を思いっきり歌える人って貴重だと思うんですよ・・・知らんけど。

 

彼女がオリジナル曲を歌っているのをYouTubeで見つけたので貼っておきます。

どこかで見かけたら、ぜひ応援してあげてくださいね。


飯田さつき『Like The Sunshine』 Major 1st Album「Old Fashioned」より

 

共演していた宮本貴奈さんも世界的に有名なピアニストで、とても素晴らしい演奏でした。

おまけにこの日は飛び入りゲストが。

この方。

 

yasukazu.com

 

急遽、予定外のソロ演奏も。

篠笛演奏なんて初めてでしたが、よかったですよ~。鳥肌ものでした。

やっぱりYouTubeに私が聞いたのと同じ曲がUPされていたので貼っときます。ピアノ演奏も同じく宮本貴奈さん。

 


狩野泰一 Yasukazu kano 『Amazing Grace』 篠笛

 

なんでこんなに感動するのかなあと不思議に思いつつ聞きました。

 

生の演奏だから。

ジャズに和楽器の響きが斬新だったから。

 

いろいろ理由はあると思いますが、

 

演奏された曲が「Amazing Grace」だったから。

 

というのが一番大きい理由だったような気がします。

 

どんな人生であれ、どんな苦しみであれ、人というものは折にふれて祈らずにはいられない生き物であることを、この曲はいつも思い出させてくれます。

思いを込めた数え切れない祈り。

その祈りの真摯さ、真剣さ。

誰かのために、あるいは自分のために、強く祈ったことがある人なら誰でも、この曲の旋律に、祈りの瞬間の心の動きを重ねてしまうのでしょう。

 

ライブが行われたのはちょうど7月7日、七夕の日。

 

私もこの曲を聞きながら、また誰かのために、その幸せのために祈りたくなりました。

 

文楽を見に行った時も思いましたけれど、やっぱり「生」のステージっていいですね。

ジャズでもクラシックでもいいので、またコンサートやライブに行きたいなあ。

 

 

 

 

 

 

 

国立文楽劇場で「義経千本桜」を観ました。

みなさま、こんばんは。

先日、知人に誘われて、国立文楽劇場で「文楽若手会」を観劇してきました。

 

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文楽

大阪文化のひとつではありますが、私が前に観劇したのは子どもの頃・・・。

 

ついていけるかしら、と不安にかられつつも、今回はなんと、講演前の楽屋や舞台裏を案内してもらえるという破格の特典つき!(←知人が若手会を応援しているご縁で。)

こんな機会を逃してなるものか~、とウキウキで出かけてきました。

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大阪市中央区にある国立文楽劇場は大阪地下鉄、「日本橋(にっぽんばし)」駅7番出口からすぐ、徒歩1分のところにあります。

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カラフルな興行のぼりを見ると、ウキウキ感とワクワク感がMAXになります。

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ロビーには巨大なお人形の頭が・・・。

これ、使うことあるのかな・・・まさかね。

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道頓堀界隈で有名なくいだおれ人形も・・・

大阪人にはあまりにも馴染みが深すぎて、つい、

「いやぁ、久しぶりやねえ。こんなとこで何してはるん?」

と声をかけたくなります。

 

ロビーで知人たちと集合したのは開演1時間半前。

そこから2階の楽屋に案内してもらいました。

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楽屋のお部屋の入り口にはそれぞれ個性的な紋入りの暖簾が。

どれも素敵。

ちょっと渋めの色合いがたまりません。

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舞台の上から客席を見たところ。

この日出演なさる人形師さんや太夫さんたちがあちこちで練習していて、誰もいない客席にその声が響いていました。

舞台の裏にはいろんなセットや小道具がスタンバイ、たとえば人形師さんたちが履く下駄なんかも見せていただきました。

下駄にはいろんな高さがあって、その底にはそれぞれ「藁草履」を履かせてありました。滑りやすくするため、また音を立てないための工夫なんですって。

どれも興味深くて、みなさまにもご覧いただきたかったのですが、夢中になってたから写真はないの・・・ごめんね!

 

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廊下では今日登場する役者さんたち、いえ、お人形さんたちが待機中。
首の後ろを釘で「ひっかける」ように立たせておくんだとか・・・それを聞いたときには「かわいそう・・・」とすでに感情移入が始まっておりました。

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相変わらず悲惨なくらい、写真が下手・・・ryoさんについてきてもらえばよかった(←わがまま)

実物のお人形さんたちはほんとにほんとに素敵なんですから!

衣装はもちろん全て正絹、金糸の刺繍も艶やかで、髪飾りの細工なんてものすごい細かさ!

「お金かかるんですよ~」と人形師さんは笑って説明してくださいましたが、お人形の着付けはその人形師さんたちが自ら行うそうです。

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お人形を持たせてもらって大喜びのマミーさん。

背中の後ろから左手を入れて、お人形の頭を下から支えたとき、その重さにびっくりしました。

お人形の重さは約3キロ。

こんな重いものを片手で支えながら演技をするってどんなに重労働でしょうか・・・。

筋トレしないと・・・と思わず口走りましたら、人形師さんは

「筋肉をつけた腕で人形は使えへんのです。やわらかい演技をするにはガチガチの筋肉がついとったらあかんのです。」

と笑っていらっしゃいました。

なので人形師さんたちは肩こりや腱鞘炎がデフォなんですって・・・大変だろうなあ。

 

で、今回の演目は「義経千本桜」と「妹背山婦女庭訓(道行恋苧環)」。(ちなみに上の写真で私がうれしそうに持っているお人形は道行のお三輪さんです。)

 

義経千本桜」からは三段目の

「椎の木の段」

「小金吾討死の段」

「すしやの段」

 

思うに「義経千本桜」って、「敗者に心寄せる」物語なんですね。

壇ノ浦で活躍しながら兄に疎まれ居場所を失くしてしまった義経、そして源氏に敗れて一族郎党、波間に消えていった平家の面々。

勝ち誇る勝者の側よりもむしろ、散っていった敗者の方にこそ哀れを感じ、同情せずにはいられない・・・この物語が大阪で生まれ、ことさら愛された背景には、大阪人のそんな気質が強く影響しているように思います。まあちょっと「ひねくれた」ところが多いんですよね、大阪人って。判官びいきの強さときたら、他の地域の方には異常に感じられるほどかもしれません。(今回上演されたのは「三段目」だったから九郎判官義経は一回も出てこなかったけど・・・)

 

で、今回の上演で、特に心に残ったのが「すしやの段」。

平重盛に恩義を感じていた弥左衛門はその長男、維盛卿を匿っているのですが、弥左衛門の息子、「いがみの権太」はあろうことか、維盛卿を殺し、その妻子を鎌倉からの追手に差し出してしまいます。(←後々、それは誤解とわかるのですが。)

逆上した弥左衛門は息子「いがみの権太」を刀で一刺し、苦しむ権太に駆け寄る母・・・のシーンがすごい。

 

憎いながらも悲しさの母は思はず駆け寄って

「コリヤ天命知れや、不孝の罪思い知れや」

と云ひながら、先立つものは涙にて伏し沈みてぞ泣き居たる

弥左衛門歯噛みをなし

「ヤア泣くな女房、何吠えるのぢや。不憫なの可愛いのと云うて、こんな奴を生けて置くは、世界の人の大きな難儀ぢやわい。門端も踏ますなと云ひ付け置いたに内へ引き入れ、大事の維盛様を殺し、内侍様や若君をよう鎌倉へ渡したな。モゝゝゝもう腹が立つて、涙がこぼれて胸が裂けるわい。三千世界に子を殺す、親といふのは俺ばつかり、あつぱれ手柄な因果者にようしをつた」

と抜身の柄砕くとばかりに握り詰め、刳りかかるも心は涙

 

この場面を見たとき、私はすぐに、つい最近世間で大騒ぎになったニュースを連想してしまいました。

みなさまもそうでしょう?

引きこもりに家庭内暴力。この上、世間や他所様に迷惑をかけてしまったら・・・と恐れた父親が息子を手にかけたというあの事件。

その悲しい、酷いニュースとよく似た事情が舞台の上で繰り広げられているのを見て、なんとも言えない気持ちになりました。

もちろん、「義経千本桜」が生まれた当時と今では時代が違いますから、最悪の事態を招いたきっかけも違います。

どれほど悪事を繰り返していたとしても、我が子とはかわいいもの、弥左衛門もよもや息子を殺そうなんて、思ってもみなかったに違いありません。

けれどもそれが「忠義に背く」となれば、話は別です。

どんなに子がかわいかろうと親子の情が深かろうと、弥左衛門は権太を殺さなければならなかったのだろうし、世間もそれを「あっぱれな心がけ」と称賛したのでしょう。なにしろ、個人の「人権」なんて、その概念すらなかった時代ですから。

 

では、現代ではどうなのか。

果たすべき「忠義」なんて、もうどこにもありはしませんが、代わりのお題目は「世間様に迷惑をかけない」ということでしょうか。

 

世間に迷惑をかけるくらいなら、親が子を殺すことも了とする、そんな風潮が現代日本に残ってはいないでしょうか。

 

権太の母親が泣き崩れる姿を観客席から見上げながら、

「変わってない、この国の根っこの部分は、この文楽人形が生まれたころから、なんにも変わっていないんだ」

としみじみと思いました。

 

人権や個人主義といった、新しい概念が日本に入ってきてから百有余年、それでも私たち日本人は未だ封建社会に生きていたころの美徳や倫理観を引きずりつつ生きているということなのでしょう。

そのことのすべてが悪いとは思いません。

そういった美徳や倫理観なしでは、私たちはそもそも日本人とは言えなくなるし、こうして文楽や歌舞伎などの芸能に感動することすらできなくなってしまうでしょうから。

 

でも、それでも思うのです。

子どもを殺すことで「親の務めを果たした」と言わんばかりの論調が今も繰り返される風潮は、なにかおかしいんじゃないのかなって。

それは、日本が近代国家であることを放棄するのと等しい考え方ではないのかなって。

 

文楽や歌舞伎をはじめとする、古典芸能の中にだけ存在する考え方や美徳があってもいいんじゃないかな。

舞台の上でスポットライトを浴びて生き生きと躍動するお人形さんたちを見ながら、そんなことを考えました。

 

文楽

一事は公金からの支援が断たれて、存続の危機にありましたが、今回の公演では客席はほぼ満席、観劇してみれば、その魅力はちっとも古びていなくて、今も昔も人の心の機微には共通点が多いのだという感慨を深くしました。要するに、すご~くおもしろかったです!

ちなみに今度の金・土曜日には東京・国立劇場で同じ演目が見られます。

www.ntj.jac.go.jp

興味のある方はぜひお出かけくださいね。

・・・若手会なので、チケットもお安いですよ・・・な~んて「安い」アピールをしちゃうところが、私が典型的な大阪人である所以です。ほほ。

 

 

 

 

 

 

 

 

インスタやってないけど映えそうな村に行ってみた。

みなさま、こんばんは。

 

このところカゼをひいてしまい、「はてな」をお休みしておりました。

たいしたことはないと思っていたのに、すっきりしないまま2週間近く長引くカゼ・・・もう若くない、と痛感しています。

 

体調はいまひとつ、でも日曜日には、親戚の集まりがありまして、鼻をすんすん言わせながら、お出かけしてきました。

お出かけ先は京都府亀岡市

お目当ては南郷公園にできたばかりの「明智光秀像」。

こんな感じ。

どどん。

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実はこの銅像、夫の親族が亀岡市の依頼によって作ったものなんですって。

出来上がったのを見に行くぞーという話を聞いて、私たち家族も同行させてもらいました。

親戚に彫刻家がいたなんて、これまでぜーんぜん知らなかった私・・・

ほら、昔の人ってきょうだいがいっぱいいるじゃないですか、私も夫も「おじ」や「おば」や「いとこ」がうじゃうじゃ・・・今まで会ったこともない人がたくさんいるんですよねー。

 

で、作った張本人に会える、せっかくの機会なのだから、色々と聞いてみたいなー、と思っていたのですが、夫の親族は私の親戚と同じくみーんな大阪人。

なので、

まったく、

全然、

一時も、

黙ってはいないんですよね・・・。

 

結局、この日もただひたすら「うんうん」「はいはい」と頷くだけの時間が過ぎて行きました。

 

でも、少しは銅像の話も聞けたんですよ~。(←要するにほとんどが銅像に関係のない話で終始したってことですが。)

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〇 台座のデザインは野面積みの石垣の雰囲気をイメージしている。

〇 足元のステンレスの意匠は洛中洛外図などでよく見る「霧」のイメージ。

〇 銅像制作の依頼を受けた後に、来年の大河ドラマの主人公が明智光秀に決まったと知った。それで背中を押された気がした。

 

んですって。

 

大河ドラマ

今年の「いだてん」は大コケしているみたいですけど、来年はまた王道に戻って戦国時代が舞台ですから視聴率も期待できそうですよね。

 

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見ますよ!もちろん。

だって、

 

長谷川博己の大ファンだから♡」 (←どうでもいい)

 

初めて長谷川博己さんを見たのはNHKの「セカンドバージン」だったかな、

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あまりにも好みにドンピシャで、「誰これー!」と大騒ぎして、年甲斐もなくきゃあきゃあ言いました。

つくづく「細長い人」が好き♡そして「理屈っぽそうな人」が好き♡

 

長谷川博己さんがテレビに颯爽と登場した時には、内野聖陽さんを初めて知った頃のことを想起せずにはいられませんでした。

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彼の登場にも鮮烈な印象を抱いたものです。

今ではすっかり中年の渋い大俳優に・・・と思ったら、ふんわり乙女なゲイの役もこなしたりして、すごい俳優さんだなあといつも思います。

 

大好きな俳優さんが「明智光秀」に・・・悲劇的な最後とわかっているので少し切ないですが、今から来年の大河ドラマが楽しみです。

来年、もしも明智光秀がブームになったら、ぜひぜひ亀岡市南郷公園内にある「明智光秀像」に会いに行ってくださいねー!(←宣伝)

 

で、亀岡市から帰阪する際中、山の中でいかにも「インスタ映え」しそうな場所を見つけました。

 

dreamton.co.jp

ずーっとこんな感じの(↓)田舎の山道を走っていたのに、

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突如現れる大量のユニオンジャック

なんだここは・・・と思わず入ってみたら、そこにはとても亀岡市とは思えないような光景が広がっていました。

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いかにもイギリスの田園風景って感じ。(←行ったことないけど)

メインはレストランのようですが、雑貨やアンティーク家具などの取り扱いもあるようです。

特に驚いたのが、これ。

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これ、「コテージ」らしいんですが、売り物なんですって。

このまま購入可なんだとか・・・いくらかかるのかは知りませんけど。

広ーいお庭をお持ちの方は検討してみてください!

 

他にもインスタ映えしそうなスポットがいっぱい。

 

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普段は人で溢れかえっているみたいですが、この日はお天気がいまひとつだったせいか、レストランにもすぐに入れました。

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スコーンも紅茶もローズソーダもどれもおいしかったです。

お腹が空いているときにもう一度行きたいなあ。

 

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水色の首輪をつけた看板猫もいました。

人慣れしていて物怖じしない、理想の看板猫さんでした。
 

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日本のごくごく普通の田舎の風景も美しいと思うのですが、そこに唐突に現れる英国風の庭園・・・ちょっと不思議な光景ですが、亀岡にいらした時には話のネタに訪れてみてもいいかもしれません。

 

 

 

 

 

 

ダラダラ10連休に作ったもの

今週のお題「特大ゴールデンウィークSP」

 

みなさま、こんばんは。

 

10連休、終わりますね・・・長かったような、あっという間だったような。

私もきっかり10日間お休みしていましたが、振り返ってみて、一体何をやっていたんだか、さっぱり思い出せません。(←老化?)

 

思えば今年は娘の受験のために、暮れも正月もないような状態で、未だにちょっと放心状態、正直ゴールデンウイークだからと何かを企画したりお出かけしたりする気持ちにはなれませんでした。

この10日間、久々にゆっくり休んだことで、ようやく心のリハビリができたような気がします。

 

娘もこの休み明けからは、より大学生らしい生活に突入していくことでしょう。のんびり屋の娘ですが、できれば充実した学生生活を送ってほしいものです。

ついでに少しは女子力も磨いてほしいなあ。

ま、親である私が女子力なんてものには無縁の人生でしたから、娘に期待するだけ無駄なのかもしれませんけれども・・・。

でも我が家の娘の場合、ほんっとにひどい・・・女子力ゼロ、なんてレベルではないのです。

 

思えば3年前。

高校の合格発表の日。

入学説明会に娘とふたりで出かけたのですが、壇上の先生から、衝撃の一言が。

 

「うちの高校には、制服がありませんのでー」

 

・・・は?

 

私は隣に座っている娘を見ました。びっくりして。

そうしたら、娘も私を見てました。おんなじように驚いた顔をして。

 

「・・・知ってた?」

「知ってるわけないやん。」

 

そこから、私の頭の中は真っ白状態、説明会の内容なんて、ほとんど右から左に抜けていきました。

考えていることといったら、ただひとつ、

 

「入学式、何を着せたらいいんやろう?」

 

ってことだけでした。

 

「女の子は大変よねえ。制服がかわいくないからあの高校には行きたくないとか、平気で言うやん?いっそもう一段、偏差値のレベルを落としてでも制服のかわいい高校に行きたいって言うもんね。」

 

なーんて話が同級生の保護者同士で持ち上がった時なんて、目が泳ぐ、泳ぐ・・・。

みんな志望校を決めるときに制服のチェックをするんだな・・・と驚きつつも、娘に対しては、

 

「なんで制服のチェックせえへんかったん???」

 

とツッコまずにはいられませんでした。

もちろん娘からは、

 

「じゃあママは高校決めるときに制服のこと、ちょっとでも考えた?」

 

と切り返されて、ぐうの音も出ませんでしたが。

 

高校生活が始まったころには、着ていくものに少し悩む様子が見られましたが、結局はどんどん楽な方、ラフな方に流れて行った娘。

せめて大学に入ったら、もう少し女の子らしく、というか、ちょっとはおしゃれをしてもいいんんじゃないかなーと思っていたのですが、本人にその気はまったくナシ、相変わらずトレーナーにデニムパンツ、スニーカーという、味も素っ気もない格好で出かけていきます。

娘とお買い物に出かけてかわいいお洋服を見かけても、本人が着るかどうかわからないものに、お金を払うことにはひどく抵抗を覚えます。娘の部屋のクローゼットには、結局一度も袖を通すことのなかったお洋服が大量に眠っていますので・・・。

なので、このゴールデンウイークには久しぶりに娘のお洋服を自作することにしました。自分で作ればかなりの安価で仕上げることができますので、もったいなくないですものね。

 

娘の好みはとにかくシンプルで地味なもの、華美でないもの、かわいらしすぎないもの・・・

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布地屋さんで私が見つけたのはこんな生地。

最近、レトロなワンピースを着ている若いお嬢さんをよく見かけるので選んでみましたが、さすがにちょっと地味過ぎでしょうか・・・。

 

でもでも!

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ほら!梅田ルクアでみかけたこんなワンピース!こんなのが今流行ってるんだったら、十分アリじゃない?

はりきって、せっせと縫いました。

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ちょっとデザインは違うけども・・・ま、素人芸なんでこんなもんでしょう。

 

で、

「ブログに載せるから、着ているところを写真に撮らせて~」

と娘に言ったら、

 

「ぜ~ったいイヤ!」

 

と断固拒否されてしまいました。ちっ。

 

顔は写さないから!

着てみないとどんな感じかわからへんやん?

 

って、かなり粘ってみたんですよ?

でも「無理無理無理、絶対無理!」と、取りつく島もありませんでした。

 

まあね、「養在深閨人未識」と言いますもんね、未婚の若い女性は自分の写真の取り扱いに慎重になった方がいいとは私も思います。

写真入りの年賀状とかも作ったことないもんなー。

今さら写真撮らせて~と言ったところで、当人には迷惑以外の何物でもないことでしょう。

なので、私が着てみました。(←チャレンジャー)

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チャレンジャーだけど、二の腕は見せられません~。太いから。あはは。

 

だけど、ちゃ~んと着られます。

ジャバジャバ洗濯しても、バラバラになったりしませんよ!

これで材料費は3千円くらい。安い!!!

 

娘が着てくれなかったら、私が着ます・・・。

 

おまけ。

昨夜、もう一枚、縫い上げました。

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着てみたら、ものすごく涼しくて、真夏にちょうどいいワンピースになりました。

ピンクとかで作ってみたかったなー。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ママはドラえもんではありません。

みなさま、こんばんは。

 

先日、娘を連れてお買い物に行ったときのこと。

私たちの前を歩いていた高齢の男性が、角から出てきた別の男性を避けようとして、身体のバランスを崩し、すとん、と尻餅をついてしまいました。

 

また間の悪いことに、男性が倒れ込んだのは自転車の駐輪場。

倒れる際に自転車に触れてしまったのでしょう、周囲の自転車が雪崩を打って一気にバタバタと倒れてしまいました。

 

その場にいた人たちはいっせいに駆け寄って男性を助け起こそうとしたり、「大丈夫ですか?」「お怪我はないですか?」と声をかけたり、大騒ぎになりました。

幸い、お怪我もなくご無事だったようなので、誰からともなくみんなで自転車を片付け始めました。

 

ふと目を上げると、娘も黙々と倒れた自転車を起こして並べています。

その姿を見て、

「そうだった、こういうところ、骨惜しみしない子だった。」

と思いつつ、他にあれこれ欠点があったとしても、自分の子どもがこんな時に見て見ぬふりをしてしまうような人間でなくてよかった、としみじみ思いました。

 

しかしながら。

 

その「誰に褒められずとも」「骨惜しみせず」「縁の下の力持ち的作業を厭わない」美質のようなものが、

 

「親に対してだけは発揮されない」

 

というのは一体どういうからくりなのでしょうか。

 

「まる子ちゃん(←仮名です)、掃除機あてて。」

 

と頼むと、

「え~。イヤ。」

って必ず返ってくるのはナゼなんだ?

 

「まる子ちゃん、洗濯物を持って行って。」

「え~、後で。」

 

・・・洗濯して、干して、取り込んで、畳む、までを親にやらせたんだから、せめて自室に運ぶくらいのことは、言われたらすぐにやりなさいよっ!と私が怒るのは不当でしょうか?

 

ま、いいんですよ、母親なんてそんなもんです。

子どものために尽くすのは喜びみたいなもんですから、別にいいんですけどね。

 

でも、頼み事を聞かないどころか、親を「こき使ってやろう」なんて態度はいただけません。

 

先日。

娘が言うのです。

 

「ねえねえ、ママー、これから私、自己紹介せなあかん場面が増えると思うんよね。

でさー、「ケーキ作りが趣味です♡」って言ってもいい?んで、みんなにケーキ作ってー、って言われたら、「助けて~ママえもん!」を発動してもい~い?」

 

・・・逆に聞きたい。

どうしてそんな、自分にとってのみ都合のいい、得手勝手な話がまかり通ると思うのか・・・?

 

あかんに決まってるやろー!!!

 

だいたい、ママは忙しいねんっ!

しかもその忙しさのおよそ6割はあんたのせいやねんでっ!!

卵をちゃんと割れるかどうかも怪しいのに(←あかん)、ケーキを作れるなんて、おこがましいにもほどがあるっ!「ケーキ作りが趣味です、今この瞬間にそうなりました、実際に作ったことは一回もありません。」って言うときっ!!!その方が自己紹介もウケるわっ!!!

 

と大激怒したことは言うまでもありません。

そもそも娘が「ええかっこ」したいがために、どうして私がせっせとケーキを焼かなくてはならないというのか・・・そんな不条理な人生があっていいのでしょうかっ?!

 

で、この際、本当にケーキを焼くくらいのことは自分でやってもらおうじゃないの、と一念発起(←私が)して、娘にケーキ作りを指南することにしました。(←結局私が忙しくなる羽目に・・・)

 

まず最初に焼いてみたのはシフォンケーキ。

食べちゃったので写真はありません。(←あかん)

おいしかったです。

 

で、今回挑戦してみたのはガトーショコラ。

ちょっと難易度は上がりますが、おいしいんですよ、これが。

コツはメレンゲをしっかり泡立てること。それだけ。

 

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シフォンケーキ用のメレンゲはもう少し柔らかめでいいのですが、ガトーショコラの場合はしっかりしたメレンゲが必要です。根気よく、角が立つまで泡立てましょう。

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オーブンに入れる直前の生地。

型に流し込むときに、生地がひらひらと、リボンのように落ちていくと、成功の証。

 

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出来上がり。

焼き立てよりも、翌日の方がずっとおいしくなります。

当日は食べるのをぐっと我慢することをオススメします。

 

娘と一緒にキッチンに立つと、その手つきのおぼつかなさに、ついついイライラしてしまいます。

もっとちゃんとお料理もケーキ作りも教えておけばよかったなーと思ったり、いや、私だって娘時代には、なーんにもしなかったし、それでも別段、困った記憶はないしなー、と、いろんな想念が頭の中をよぎります。

私とほぼ同じ身長になった娘と憎まれ口をたたいているうちに、オーブンから漂ってくる甘い香りが私たちを包み始めます。

そんな瞬間が、いわゆる「幸せ」というものなのかしら、と思ったり、やっぱりちょっと私の育児は甘やかしすぎたかな、と反省したり、物思いは尽きません。

 

おまけ。

 

フランス人の友人から、とってもうれしい贈り物が届きました。

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フェーブがこんなに大量に!

セネシオさま、marcoさん、ピカちゃん見てる~?

いいでしょ、いいでしょ~。

 

でも、フェーブって、保存がちょっと難しいですよね・・・?

実は本棚に飾っていたフェーブが、去年の地震で落下して、一部欠けてしまって大ショック・・・

どんな風に飾ればいいのかなーと悩んでいたところ、100円ショップで小さい箱を見つけたので、それを飾り棚に見立ててみました。

 

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フェルト地に透明な糸でフェーブを縫い付け、フェルト地を箱に接着しました。

これで天地をひっくり返してもフェーブは落下しなくなりました。安心安心。

 

・・・でもかなりめんどくさかったので、もうやりません。ほほ。